Yellowstone National Park #10
■1999/09/07(月)
Grand Canyon of Yellowstoneを跡にして、帰路へ。
来た時にも通ったTower-Rooseveltへ戻る。
これで大体、園内を一周したことになる。
▲ Grand Canyon of Yellowstone
グランドキャニオンに名残を惜しみながら・・・・・・。
▲Grand Canyon of Yellowstone
グランドキャニオンに名残を惜しみながら・・・・・・。
▲Grand Canyon of Yellowstone
地層がハッキリとわかる。
いったい何万年を要したのだろう??
ちなみに、公園内でも、多くの人がフライフィッシングをしていた。ライセンスを買えば誰でも園内で釣りが楽しめるそうだ。
これも、日本の国立公園ではあまり聞いたことがないかも。
このあと、100km程度のドライブで、Montana州Billings へ。
Billings空港でレンタカーを返して、空路でMinnesotaへ戻った。
Total Mileageは、約400ml(約650km)。
途方もない広さの国立公園だった。でも、「山火事の消火も含めて、極力人間の手を加えずに自然のままに・・・・・」というのは、考えるよりもとても難しいことだと思う。
ただ、狼と熊には遭遇することができなかったのが心残り。
Yellowstoneの狼は乱獲により一時は絶滅したらしいが、そのために食物連鎖のバランスが崩れて、ElkやBuffalo増えすぎ、植物が激減したらしい。鷲や鷹等の猛禽類はいるものの、鳥では大型哺乳類の捕獲は困難だからか?
近年、カナダから狼を持ち込み、それが繁殖して現在は10弱の群れがいるとのこと。
狼は、国立公園になる前は「人間に害のある動物」として乱獲された。現在でも、公園内では捕獲禁止であるものの、一歩公園の外(柵等はない)に出てしまえば家畜を襲う動物として"退治"される。
(近年はまだそういった"被害"はないそうだが)
また、山火事では、鳥類や大型哺乳類は炎から逃げることができたものの、逃げることができなかった小動物が絶滅の危機に瀕した。でも、火事で背の高い木が燃えてしまったため、それまでは日の差さない森の中であったところにも日光が届くようになり、草木の類いが繁殖し、リス等の小動物の絶好の隠れ場所となった。猛禽類から身を隠す場所を得た小動物が繁殖し、もとの食物連鎖のバランスに戻りつつあるそうな。
先にも書いたが、Yellowstone一帯に生えている木は"松(種類は忘れた)"なのだそうだが、松ボックリには、通常のものと松ヤニで閉ざされているものの2種類があるそうだ。
後者は通常の状態では種子をだすことはできないのだけど、松ヤニが溶けるような高熱(山火事)の時にだけ松ボックリがはじけて種子を残すことができる・・・とのこと。松ヤニが高熱から種子を守ってくれている・・・・のだそうだ。(前者は、山火事では種子ごと燃えつきる)
“山火事はあるもの"とまで想定している自然のシステムとは・・・・・・・・
これを知るまでは「一面に生えている1m弱の幼い木は、火事の後に植林したんだろうな」と思っていたのだが、聞くところによると植林は一切していないそうだ。
自然の回復力と、その絶妙なシステムには、人間がいくら知恵を働かしたところで、とうていかなわないのだ・・・・・と痛感した。
つくづく自然の偉大さには恐れ入った・・・・・・。